現代美術館の展示を数学的に解説【ガブリエル・オロスコ展】
はじめに
(この記事は、現代アートの幾何学的な作品を理系的な目線から分析してみようと試みたものです。)
この前の週末に、東京都現代美術館で開催中の「ガブリエル・オロスコ展-内なる複数のサイクル」に行ってきました。
上記の公式Webサイトでは卓球台や車の展示写真が紹介されているのですが、正直言ってそれらの写真やポスターからは何の魅力も感じていなかったんですね。それにも関わらずダメもとで行ってみた*1ところ、これが面白かったのです。ガブリエル・オロスコはたぶん「かたち」に大きな関心を寄せていて、そのあたりが私の個人的な興味に合致していたみたいです。
作品を普通に解説してもおもしろくないので、ここではちょっとした数学(ほぼ算数)を使って彼の作品を紐解いていきましょう。
*1:現代美術館のあたりが好きなのと、他の展示はすでに訪れていたため。
2015年2月に読んだ本まとめ
はじめに
「読書記録を習慣化したい」というのがブログを始めたきっかけの1つでした。とはいえいきなり長文レビューを書くはきついので、2月に読んだ本を列挙し、それぞれに少しずつメモを残してみます。先月読んだ本は「当たり」が多めだったこともあり、今月以降も続けるかは気分次第です。
他のブログ記事で紹介されていたのをきっかけに手に取った本もいくつかあるのですが、ブログの書評をもとに本を選べば結構外さないものだな~と思いました。
「ずれたセルオートマトン・パスカルの三角形・フラクタル」
はじめに
ブログの背景(PC版)をライフゲームにしているにも関わらずそっち系の記事がまだなかったので、今日は「セルオートマトン」なるものの新しい例を提案したり、フラクタル図形との関連について書いてみます。
この記事では、「パスカルの三角形」と呼ばれるものを塗り分けることで「フラクタル」な形状が表れるというよく知られた事実を最初に紹介します。その形状と似てるけれど少し違うものが「セルオートマトン」によってできることも紹介し、それでは不満なのでその形状を忠実に再現する「ちょっとずれたセルオートマトン」を提案してみます*1。
*1:素人ですし、調査したわけでもないので、もしかしたら全然新しくないかもしれないです。
テオ・ヤンセン機構の計算【詳細版】
はじめに
前回の記事ではテオ・ヤンセン機構のアニメーションを行いました。その際のリンク機構の詳細な動きに関する説明は省略していたのですが、思いのほかブックマークが沢山ついたのでここで説明してみます。
テオ・ヤンセン機構をHTML5 Canvasでアニメーションに - roombaの日記
結構面倒ですが、やっていることは点A~点Gの座標を計算しているだけです(前回の記事中プログラムのdraw_jansen関数に対応)。それさえできてしまえば、あとはその点どうしを線で結ぶだけでリンク機構が描けることになります。そこで、点A~点Gの座標の計算方法を以下で順に説明します。
テオ・ヤンセン機構をHTML5 Canvasでアニメーションに
はじめに
オランダのアーティストであるTheo Jansen(テオ・ヤンセン)氏は、風力によって歩行する巨大な脚「ストランドビースト」をつくったことで有名です。「ストランドビースト」には特殊なリンク機構(Jansen's Linkage)が用いられており、これによって風力による回転運動を生物のように生き生きとした脚の動きに変換しています。
Theo Jansen Japan
Jansen's linkage - Wikipedia, the free encyclopedia
以下のような組み立てキットも発売されています。私も持っていますが楽しいです。
大人の科学マガジン Vol.30 (テオ・ヤンセンのミニビースト) (Gakken Mook)
- 作者: 大人の科学マガジン編集部
- 出版社/メーカー: 学習研究社
- 発売日: 2011/01/14
- メディア: ムック
- 購入: 13人 クリック: 267回
- この商品を含むブログ (37件) を見る
この動きをアニメーションにしてみようというのが今回のテーマです。
下記記事と同様にHTML5 Canvasを用い、ブラウザ上で動くようにします。