あなたの人生の体感時間は何割終わったのか?
年をとるほど短く感じる?
昔はそうでもなかったのに、最近では1年や1か月があっという間に過ぎるような気がします。そういえば「1年の体感長さは、年齢に対する比によって決まる」という話を聞いたことがあると思って調べてみると、「ジャネーの法則」というらしい。
これによると、
生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢の逆数に比例する
例えば10歳にとっての1年は20歳にとっての2年、30歳にとっての3年と同じぐらいの長さに感じられることになります。
そうすると気になってくるのが、私の人生は体感的に何割終わったのかという点です。というわけで計算してみました。
(高校3年生程度の数式が出てくるので、嫌な人は次の章をとばして「まとめ」をご覧ください。)
ジャネーの法則に基づく計算
人生の体感時間は無限大??
さきほどの
生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢の逆数に比例する
を数式におきかえます。
生まれてからの体感時間をT, 生まれてからの実際の時間(年齢)をtとします。
ジャネーの法則によれば「生涯のある時期における時間の心理的長さ」ΔTは実際の時間に比例し、年齢に反比例するので、比例定数をkとおいて、
と表せます。
このとき、生まれてからの体感時間は「ある時期の心理的長さΔT」の積み重ねなので
ですが、「ある時期の心理的長さΔT」を十分細かくして連続的に考えると,
と表せます。寿命をtmaxとして, さきほどの(*)を十分細かく考えて
をもちいると、前述の生まれてからの体感時間は
ここで
なので、生まれた直後が原因で、生まれた瞬間からの体感時間は無限大になってしまいます。あれれ?
でも、考えてみると私は私が生まれる前の世界を知らないし、私にとってのすべての体験は生まれた後のものなので、無限大になるのもある程度正しいのかもしれませんね。
特定の年齢間の体感時間
ただ、0才児の時の記憶は無いに等しいので、「生まれてから」ではなくt1歳からt2歳までの体感時間を計算してみます。すると、(**)と同様に
となります。
これによると、例えば1歳から2歳までの体感時間は2歳から4歳、4歳から8歳、8歳から16歳、16歳から32歳、32歳から64歳、64歳から128歳までの体感時間とそれぞれ等しいことになります。
0才児の時の記憶は無いので1歳からカウントすることにしましょう。*1
寿命を81歳とすれば、人生の体感時間は(***)よりklog(81)ですから、
あなたの年齢をn歳とすれば、あなたの体感人生はパーセントでいうと
だけ終わったことになります!!
3歳のときに25%, 9歳のときに50%, 20歳のときに68%, 30歳のときに77%, 40歳のときに84%, 50歳のときに89%, 60歳のときに93%, 70歳のときに97%終わっています。
私の場合2/3以上終わったことに...
ちなみに、横軸に実年齢・縦軸にその時点で終わった体感時間の割合(%)をグラフにすると以下のようになります。
参考までに
・1歳から20歳(学生)
・20歳から65歳(社会人)
・65歳から81歳(老後)
の割合を計算すると、それぞれ68% 27%, 5%となりました。
学生時代って大事ですね。
まとめ
- 純粋にジャネーの法則にしたがって計算すると、人生の体感時間は無限に大きいことになる(生まれた直後が無限に長く感じられるのが原因)。
→ ただ、意外とその通りかもしれない。
- 0才児の時は記憶がないので無視すれば、n歳の時点で消化した体感人生の割合(%)は以下の式のようになる。
→ Googleに「100*log(あなたの年齢)/log(81)」のように入力してみよう! 20歳で2/3は終わっているらしい…
- 老後なんてないよ!?
→ 5%
もちろん人生の充実度はいくらでも増やし得るので、絶望せずがんばりましょう。
人生の体感時間を伸ばしたければ…(余談)
アインシュタインの名言にこんなものがあるようです。
熱いストーブに1分間手を載せてみてください。
まるで1時間ぐらいに感じられるでしょう。
ところが、かわいい女の子といっしょに1時間座っていても、
1分間ぐらいにしか感じられません。
それが、相対性というものです
人生の体感時間を伸ばしたければ、かわいい女の子と座るのを避け、熱いストーブに手を載せましょう。
*1:ここに少し詭弁が入っていて、「1歳から」ではなく「3歳から」のようにすると結果が少し変わってきます。